昔親戚のオヤジが大好きだった。

私が中学校の頃、親戚のおじさんがいろいろな事を教えてくれた。素潜りの仕方。サザエの取り方。山の登り方。テントの張り方。それいがいの事も沢山教えてくれた。中学生の私からすると、この人は何でも知っていて、何でもできそうで、スーパーマンの様な存在だった。そんなおじさんと会わなくなって、5年程経った時に、体調を崩したらしく入院したと教えられた。すぐにオヤジと共に病院にお見舞いに行った。そこには昔の元気なおじさんの姿は無く、スーパーマンとは掛けはられたおじさんの姿があった。頬はやつれ、とても痩せてしまったおじさんは寂しそうだった。奥さんに話を聞いたところ、食道がんで長くは無い様だが、実は1年前から入院していたらしい。抗ガン剤治療なども行っており、かなりのお金もかけてきているらしい。幸いな事にがん保険に入っていたので、お金は心配いらないらしい。おじさんもその事をすごく気にしていたらしいが、その事を奥さんが伝えると、安心して笑ったという。出来ればおじさんには昔の様な姿に戻ってほしいが、今は祈る事しかできない。元気になったらまた一緒に海に潜りたいし、山にも登りたい。もっとおじさんから沢山の事を教えてもらいたい。人は後悔する生き物だとつくづく感じた。